制作プロダクション業界では、暗黙のうちに公認されたステータス・ランクというのが形成されている。
編集プロダクション(略称"編プロ)にはこれがない。
「編プロ業界で、良い仕事をするプロダクションを3社あげよ」といわれても、指を折るのに苦心する。
3本の指を折れる基準は、従業員数か売上高を基準にするしかない。
ところが制作プロダクション業界では、1番ライトパブリシティー、2番日本デザインセンターといった具合に即座に指を折ることができる。
もちろん、その順位付けには多少の個人差はあるけれど……。
そして、上位にランクされた制作プロダクションにいたことが、コピーライターやデザイナーの勲章となるのである。
Hさんが3年間いたM社は、5指にはいる制作プロダクションであった。
Hさんのキャリアで注目すべき第3の点は、賞を獲得しているということ。
Hさんがブリーに踏み切った背景には、新人賞受賞がかなり大きなインパクトを与えている。
実際、広告業界では、TCC賞といった客観的な勲章が大きくモノを言う。
遠藤泰男(ライター)